SINCE 2000/3/18
地震に関連するWebや掲示板の管理者の方へ提案
2000/4/10 執筆着手
2000/10/25 V1.0 執筆終了
2004/9/13 一部修正
2017/7/17 HTMLを変更、インターネットの現状に合わせて内容を加筆・修正
地震関連サイトの存在意味は?
一般を対象とした”予知”と見なされる情報の提供が、大変に残念でもあり、現在の社会状況では致し方ないとは思うが、法律に照らして違法性が無いとは言い切れない現状では、その情報は単に事実のみを記載し判断を読者に委ねるか、曖昧な情報に留めるか、違法を承知の上で(判断を司法に委ねる姿勢で)臨むかは各管理者の判断に因るところである。筆者はここで”法律論”を論ずるつもりは無い。しかし、一方でサイトの読者はより明確な情報を求めているのも事実である。
筆者(トチロー)は多額の税金を飲み込みながら納税者・有権者の意志に一向に応えようとしない行政に対する不信感・怒りの感情を持っていることを明確にしておきたい。行政のみならず、大半の大学・研究機関がそれに迎合していることも怒りの一因である。そのためにインターネットという今までにない情報伝達のツールを手にしながら、自らの税金で維持されている観測システムからの情報入手もままならない現状は全く無念の限りである。そして、そのことは情報の根拠が個人が実現できる情報入手の手段に依存せねばならず、情報の確度をなかなかあげることができないという現状となって現れている。
ここで述べたいのは、”予知”の後、又は”予知の失敗”の後に来る”地震”への対応についてである。筆者の編集するWebページが”地震に対する備え”より”自然が語る地震の前触れ”を如何に知るかに重点を置いているかは理解していただいていると思う。書く方の立場からは所謂”大地震発生後のサバイバル”への備えを記述することのほうが、より多くの人の興味を引くであろうと想像しがちである。
”興味本位”という言葉は不適切かもしれないが、欠かせない情報を含むこともまた事実である。”その前”までは確実な情報を提供しても、”その後”へのフォローが皆無では、地震サイトとしての存在意義は半分であろうと筆者は考える。個人レベルで何ができるか、どう実現の方向に近づけていったら良いのか、また情報発信の信頼性について述べていきたい。
日本の通信の現状と非脆弱性の確保
日本において、一般にインターネットとの接続は有線通信である可能性が高い。携帯電話やPHSを使った無線によるアクセス手段も普及してきている。 しかし、いずれのネットワークを見てもend-to-endは、ほぼ専用線と同様の状況であり、ネットワークは少数のノードに依存している。最近の電力電話ネットワーク事故の例をあげるまでもなく、日本においては少数のノードが機能しなくなった場合、ネットワーク全体が大きな影響を受ける沿可能性が極めて高い。ISDN網を副次的に利用しているPHSが、通話コストを下げる為に可能な限り特定の設備に依存しないよう構成され、最もシステム として非脆弱性が高いと言えるのは誠に皮肉な現実である。
”様々なバックアップ設備により災害時にも十分対応しております”という、キャリア(通信網管理会社)の絵空事を信じている方に確認して いただきたいことがある。近所にある携帯電話用の基地局をちょっと見て欲しい。かなり高い割合で水平方向を向いたパラボラアンテナが取り 付けられていることと思う。住宅が密集している地域ほどその割合が高いであろう。アンテナが付いている地域では携帯電話のネットワークは、 かなりの割合でマイクロ波と呼ばれる高い周波数の電波を使用して構築されているのである。そのアンテナの指向性は極めて高く、方向が数度 ずれただけで全く通信不可能となる。BSアンテナの設置・調整を自分でされた方はその微妙な感覚がおわかりいただけるであろう。つまり、 地震による僅かな地形の変化がネットワークに重大な障害となる可能性が非常に高いのである。災害時には衛星によるバックアップがある、 とキャリア会社は宣伝しているが、衛星に搭載されたトランスポンダ(中継器)の回線数は地上の多重通信回線による収容数と比較して極めて 少なく、現在のように一般加入電話よりも携帯電話の加入数が多い現状では全く不足している状況と断言できる。第一、衛星との通信する 地上局が被害を受けていない保証は無い。移動地上局車は確かにある。しかし、車庫は無事だろうか。車庫から出せるだろうか。それが走れる 道路は無事だろうか。あの神戸・淡路大震災による道路の状況を思い起こしてほしい。いくつもの幸運が重なってはじめて、移動地上局車を 衛星と通信可能な場所まで動かせるのである。
インターネットは核戦争後にも生き残る通信網を構成するために研究開発・構築されてきた。そして、軍事用としてのネットワークは固定の設備に限っても、最低でも3重(トリプリケイト)になるよう構成されている。さらに米国では、”ルッキンググラス”というコードネームの通信中継専用の航空機が24時間、常に2機以上滞空しているようなシステムになっている。軍用と比較するのは必ずしも適切でないかもしれないが、地震に対する備えと核戦争に対する備えは、その偶発性・地上への影響に何ら変わる点は無い。
かつて、日本においてもある大手キャリアは短波帯をはじめ、様々な周波数の無線によるバックアップ回線を準備していた。しかし、皮肉にも通信事業の自由化に伴うコスト競争により、従来の銅線による多重化よりさらに収容回線数が多い光ファイバーケーブル化が進められ、マイクロ波以下の”孤立防止用バックアップ周波数”は次々に廃止されていった。コントロール局はトラフィックが多い地域に集中配置されていった。これらは全てネットワークの非脆弱性を失わせる結果となっている。
通信自由化を批判する意図は全くない。ただ、その為に通信網が脆弱になることにはキャリアに対して大いに不信感・不安を抱いている。
このような現状の中で、我々は如何に対応すべきか、これが本章の最大の論点である。
情報伝達の多重化
(1)インターネット上での多重化日本において、かなりの割合の無料サーバーがIDC、C&Wの関東周辺のネットワークセンターに配置されている。国内相互を結ぶネットワーク は多くの活断層を横切り、地盤軟弱地帯を通過している。海外との接続を含む基幹ネットワークについては既に2次元的な接続が行われて おり、一部が失われても収容容量は減少するが、全面的な通信途絶にまで至る可能性は低いといえる。従って、日本国内で関東周辺の ネットワークセンターにサーバーが設置されている業者を使用している方は、是非、関東以外にサーバーを設置している業者と契約すること をお勧めする。さらに、海外にも簡単な手続きで利用できる無料サーバーが多数存在する。CGI、SSIが動作するサーバーも多数ある。 筆者もメインのインドの他、UK、オーストラリアにミラーサーバーを立ち上げて運用している。
(2)アマチュア無線の活用-パケット通信・各種デジタル通信網世界規模のネットワークは別に公衆電話網やインターネットだけではない。アマチュア無線を使用したパケット通信網・各種のデジタル通信も世界中をカバーしている。もっとも通信伝達速度や確実性は公衆網には劣るが、最大の特徴はインターネット以上に多重化されていることである。これは、パケットネットワークそのものが全てボランティアに因るものであり、接続性・メンテナンスに対してコスト性が不要だからである。既にインターネットとのゲートウェイも機能しており、極めて生存確率が高いネットワークといえる。
その構成は、大部分は自宅に固定された無線機・パソコン・TNC(ターミナルノードコントローラ)間を無線で結ぶものであるが、使用する周波数は短波帯(概ね14MHz帯が多い)からSHF(1.2GHz~5.6GHzが多い)まで広く使用されており、一部はアマチュア衛星も利用している。米国に於いてはアマチュア無線家が軍用ネットワーク維持の補助業務を志願して行うことが認められており、同じ部屋に純然たるアマチュア用ネットワーク機器と軍用ネットワーク機器が同居している局も少なくない。このような場合、ネットワーク品質はアマチュアと軍用が同等であると言っても良いだろう。実際にパケット通信網を利用して日本から英国にメールを送った場合、最短で約12時間、最長でも1週間で届いたというデータもある。もっとも、100%メールが届く保証が無いのは当然である。しかし、これは公衆インターネットも同様の状況であると言っても言い過ぎではないだろう。
アマチュアのパケット通信網では従来からAX.25というプロトコルが使われてきた。少し通信に詳しい方ならこれだけで解っていただけると思うが、これは公衆用のX.25をアマチュア用途に拡張したプロトコルである。その実態はCCITTにおいてX.25の基準化・勧告の作業を行ったグループにアマチュア無線を趣味とする者が多数加わっており、そのメンバーがAX.25の骨格を作ったという訳である。それに加えて以前よりパケット網にTCP/IPを使うことを試みるグループが世界中にある。日本でterakoyaはその中のひとつである。こうなるとアマチュアパケット網と公衆インターネットの差はほとんどない。そして最近になってようやく日本でもアマチュアパケット網とインターネットとの接続が許可され、実際にゲートウエィが存在する。また、公衆電話網とアマチュア無線機を直接接続する、いわゆる”フォーンパッチ”も一定の条件を満たせば許可されるようになった。海外には”フォーンパッチ”が許可されている国が多数あり、日本は遅い方である。
公衆インターネット網の普及に従い、アマチュアパケット網のアクティビティは世界的に低下している。しかし、次の様な利点があり、大いに存続・活用すべきと思う。また、AX.25以外にも全世界をカバーする各種デジタル通信が実用化しており、検討する価値がある。
- 初期投資さえ行えば、維持費は電気代+αであり、通信費はほとんどタダ同然と言っても良い。無線機も様々な電源で動作させることが可能であり、電力ネットワークが途絶しても、備えさえあればネットワークを維持できる。
- 必要以上に多重化されているために、全くネットワークが機能しなくなることはほとんど考えられない。(あるとすれば人類絶滅の日か?・・・余談になるが、小松左京氏の”復活の日”で、人類の大部分を死滅させたウィルスの情報を伝えたのはアマチュア無線によることになっている。また、同氏の”こちらニッポン・・・”でも、北海道で虫垂炎にかかった少年の治療法をフォーンパッチで外国の医者が教えるシーンがある。同氏にはここぞという場面でアマチュア無線が活用される内容の著作が多数ある。興味を持たれた方は一読をお勧めする。)
- インターネットほどの情報量を送ることはできないが、通常のメール送受に関しては、伝達時間を除いて使い勝手に差は全くない。また、エンコードすることで、ファイル転送も可能である。
- 様々な周波数を使用しており、その時の電離層の状況に即座に対応できる。また、日頃からアマチュア無線を熱心に行っている者は、大抵自分の得意な周波数帯があり、その周波数帯の伝搬状況について熟知している。
- 昨今、移動運用と称して、野外(特に山の上)に移動しての運用が一種のブームになっている。当然、電気・水道・ガスなどの社会インフラが全く無い場所での運用であり、これはそのまま災害時の非常通信網を構築する技術に応用できる。
残念なことに携帯電話の普及度に反比例するようにアマチュア無線の免許を新規に取得する方が減少している。他人が築いたネットワークに頼り切った通信網に不安を抱かない者は、災害に対する備えが全く無いと言い切って良いと筆者は考える。例え、地域限定でも自前で通信ネットワークが築けるのはアマチュア無線をおいて他には無い。災害に備えるという意味だけで免許を取得することは電波法に定めるアマチュア業務に違反するという意見があるが、非常時に備える為に通信技術を磨くという行為は、電波法に云う、立派な”自己訓練”であると思う。
有事の際の通信手段・電源の確保
ここでは有事の際の電源・通信手段の確保について述べる。ライフラインがすべて停止した後に如何に自分の存在を明らかにするか、また復興に向けた情報提供を継続するかがその目的である。
公衆通信網はその時どうなる
まず、回線容量が常に逼迫している携帯電話は、ネットワークが切断される前に安否を問い合わせる通話で交換機が能力オーバーフローとなり、 早い時間に通話規制がかかることになろう。また、携帯電話・基幹局の被害が大きい時にはその周辺は全くネットワークが停止する可能性も高い。 一方、有線電話網はしばらく活きている可能性があるが、商用電源が断たれ、主要な交換機が非常用発電機によって動作しているような状況では、 発電機の燃料が無くなればかなりの広範囲で有線電話網も不通になるだろう。しかし、独立したネットワークを持つ鉄道電話、警察電話、電力各社、 一部のPHSキャリアは、異なったシナリオが予想される。
タクシー無線
タクシー無線は基地局の電源・機能が維持されている限り、大きく機能を損なうことは少ないだろう。但し、地震の被害でタクシーが走行できなくなる 可能性が高い。その場合でもタクシー会社は自社の無線システムを被災者の為に有効活用してくれるだろうか。
アマチュア無線
その利点については既に述べた通りである。神戸・淡路大震災の時も、その特徴は余すところ無く活かされた。敢えて言えば、それぞれ独立して活動することが多いために、前述のパケット通信等を例外として、系統だった行動・統制がとりにくいことである。しかし、これは訓練とマニュアルの整備である程度カバーできるものと考える。私はむしろ、最近のアマチュア無線家の平均技術レベルの低下を危惧している。ライフラインが途絶した状況で、その状況を乗り越えて非常通信の実施まで漕ぎ着けることのできるアマチュア無線家が、どの位の割合で存在しているのだろうか。
各自のスキルを別にして、アマチュア無線の特徴には様々なメディア(音声、静止画像、動画像、データ)を取り扱うことが可能であることと、レピーター局(中継局)が、全国***ヶ所(2000年**月現在)存在することもあげられる。特に広域レピーターと呼ばれる広範囲をカバーするレピーター局が各地方の主要な山(テレビ局、各種の業務用無線局が設置されている山)に設置されており、使い方次第では携帯電話よりも有効になる可能性がある。一方、あくまで同時に1通話しかできないために、統制がとれないと大混乱になり、全く使用できない可能性もある。しかし、広域レピーターは非常用の電池を備えている局がかなりの割合を占め、中には太陽電池による自家発電装置を備えている局もあり、(富山県 立山レピーターJR9VQ・・・立山山頂に設置されている)公衆通信網よりも遥かに”非脆弱性”が高いということができる。
既に触れた、フォーンパッチ・インターネット網とのゲートウェイ機能も有事には大いに威力を発揮する可能性がある。
エネルギーの確保
大規模な地震が発生した場合、乾電池の備蓄というような消極的で、不安が残る(定期的に取り替えなければ乾電池は自己放電という現象で、使わなくとも内部の電気エネルギーが無くなってしまう。)方法では無く、積極的に電気を起こす、発電する準備を行うことを勧める。 しかし、発電設備も定期的な点検は欠かすことができない。有事に動作しないのでは、状況によっては人命を左右しかねない。
太陽電池の使用
天気さえ良ければ半永久的に電気エネルギーを入手できる。やや高価であることと太陽電池本体は壊れやすいガラス質が大部分で、耐衝撃をどうするかが最大の課題である。また、表面を保護する必要があるが、太陽光を通し、かつ衝撃に強い材質を探す必要がある。市販の透明アクリル板ではt=1.0mm以上の厚さが必要であろう。ポリカーボネートの平板が入手できればさらに頑丈にすることもできる。また耐熱性も良い。太陽電池に反りの力が入ると割れてしまうために、基材としてt=3.0mm以上のアルミ板を使い、その上に緩衝材(たとえば薄いゴム等)を敷いて固定する。Fig.*に工作例を示すので各自工夫されたい。Fig.*は私が作った太陽電池パネルである。この製作の詳細は別項を設けて説明する。
手動発電機の使用
最近、店先では手回し式の手動発電器が付いたラジオを見かけるようになった。常備しておきたいアイテムの一つである。
ここで紹介するのは汎用の手動発電器である。インターネットで検索するといくつもヒットするが、私が実際に使用したのは
(株)スリーディ製の発電器である。この製品は元来携帯電話の非常用電源として発電容量・接続コネクタが設計されているために汎用としてそのまま使うことはできない。しかし、若干の改造で汎用発電器とすることができる。
改造の詳細については後日別項を設けて説明する。なお、改造後はメーカーの保証が全く無効になることに注意されたい。全て自己責任の元でおこなうことになる。筆者も一切の責任を負うことはできない。
風力発電
地域によって実用的な電力が得られるかどうかが問題になるが、強風で破壊されない限り、この方法も保守を確実に行うことで半永久的に発電を行うことができる。筆者はまだ実験した経験が無いので詳しく述べることができないので、読者各位のアイディアを待ちたい。
ノートPCの仕様と使用時間・ソフトウェア
読者の方で、ノートPCをプライベートでも使用している方が多いと思う。そのノートPCは電池だけで何時間動作するかご存じだろうか。おそらく数時間程度だろう。この時間内に商用電源(100V)が復旧しなかったらどうなるか考えてみていただきい。電話網がもし活きていたとしてもインターネットへの接続は不可能になる。所謂長時間用と称する電池を使ってもたかが知れている。ここでの提案は高機能で大飯喰らいのCPUと多くのメモリを浪費する*indows95,96,2000Meではなく、Linuxを使ってはどうかということである。
FreeBSDでも勿論結構。但しXを使うと状況は*indowsとあまり変わらなくなるので、CUIのみの動作設定が望ましい。CPUも*ンティアムとかいうファンが必要なCPUではなく、ARM7-9で良いのではないか。
なぜ事後対策を述べたか
有事の際の準備について述べたが、これらは何れも平時に情報発信を行っている方が有事の際こそ困難を乗り越えて情報発信を継続する必要があると考えてのことである。誤った情報が広がると、どのような状況が生じるかは想像に難くない。本稿ではその内容までは踏み込まないが、そのような状況にならないような手を打つことが大変に重要性であることは、十分認識いただけていることと思う。更に詳細な対策については実際に震災に遭われた方の体験談を元に組み立てるのが最上の策である。
情報の信頼性確保 --地震予知研究Webページの内容は客観データで--
地震という自然現象を整然と説明できない現状では、様々なアプローチが試みられ、また中には結果のみを公開して途中のプロセスについては曖昧な表現でしか行われていないWebページも見受けられる。本稿をここまでお読みの方ならば、あぁ、あそこのことか、と思いつくWebページがいくつかあるだろう。
筆者は現状では途中のプロセスこそ重要であり、着眼点・原理・(機器を用いるのであれば、その)仕様・(客観的な生の)データが全て公開されるように強く要請する。現存する物理学で説明できない手段を用いているのであれば具体的に表現していただきたい。読者を煙に巻くだけの表現の羅列は疑惑を持たれこそすれ、信用されることは困難である。物理的な手段を用いることが全てであるとは思わない。しかし、物理的な手段を用いているのであれば、それを物理学の定義に基づいた説明を行うことができるはずである。
現在の物理学で説明できない手段であれば、客観的な表現を用いて説明してほしい。例として相応しくないとは思うが、例えば”予知夢”、”霊写”、所謂”お告げ”、いくらでも表現の仕方はあると思う。
自然界が示す変化に基づいているのであれば、地学的・生物学的な表現が(その変化と地震との因果関係は別として)できるはずである。
使用する技術が他用されることを望まないのであれば、特許・実用新案を出願した後に公開すれば良い。これらの制度は正にその為に存在しているのだから。海外でも使用されたくなければ同時に国際出願も行えば良い。
はっきり言わせてもらうと、訳のわからん謎のセンサー指示値・謎の手法による予測を公開されても筆者は一切信用しない。秘密を守りたいのであれば堂々と特許でガードを固めてから公開すれば良い。
一刻も早く、全ての地震予知研究Webが全てオープンな手法に基づいて運営されるように望む。それはまた、一部の心ない者が行っている誹謗・中傷を無くすきっかけにもなると考える。
終わりに
地震は起きない方が良いに決まっている。誰しもそう考える。少なくとも自分が生きている間には起きないかもしれない。しかし、地域によっては過去、決まった周期で巨大地震が発生していることが、地質学的にも歴史学的にも証明されている。その周期は人の一生よりも長い場合もある。また、その周期が人類の短い歴史より長い為に、突然発生したように見える地震もある。
日本列島のようにズタズタの大地ではどこで直下型地震が起きてもおかしくない。活断層も知られているものは極く僅かである。地震と隣り合わせで生活することを余儀なくされている我々日本人は、英知の限りを尽くしてこの自然現象と立ち向かっていかなければならない。自然の前に人間はあまりにも無力である。その人間に”知恵”を授けられたのは、やはり”人間を越えた存在 Overload”なのであろうか。