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< 電波時計を使用した観測方法 >



2004/9/12    執筆着手

観測を始めるにあたって重要な点の記述から始めます。日々文章の順序が前後することもあります。

  1. 前置き
  2. ここで取り扱う電波時計は独立行政法人 情報通信研究機構 日本標準時グループが 管理している40KHz及び60KHzの標準電波を受信して校正を行う時計である。

  3. 標準電波局
  4. 標準電波局の諸元については前述のリンク先に詳しく紹介されているので参考にされたい。全国に2ヶ所あり、福島県の おおたかどや山より40KHz、福岡県・佐賀県の県境にある羽金山(はがねやま)より60KHzの周波数で送信されている。

    map of haganeyama

  5. 電波時計購入時の注意点
  6. ●福島局、福岡局の何れかのみを受信する仕様であること。自動切り替え方式ではどちらを受信しているかわからない。
    ●受信している電波の強度を示す表示があること。時計は受信した信号から時刻に関する情報を抽出して時刻を表示するが、 十分な信号強度であっても時刻情報を抽出できない場合もあり得る。
    ●強制受信機能があること。
    ●受信地点(観測地点)と時計が受信する標準電波局の距離が十分に離れていること。距離が近いと標準電波が周囲の環境に 影響されても電波時計が時刻を正確に表示できる可能性が高く、地殻変動の影響が少ないかもしれない。十分な距離の数値は はっきりしないが、関東〜福島局は地震宏観現象の観測としては近すぎる。関東地方であれば、福岡局(60KHz)用を購入する ことが望ましい。通信販売や知り合いのつてを頼ってでもより遠くの標準電波局用の時計を使用すること。

  7. 時計の設置場所
  8. ●常に同じ場所で同じ向きに設置して観測すること。電波時計は方向によって感度が著しく変化するアンテナ(バーアンテナ) を内蔵している機種がほとんどであるために、観測する度に時計の方向が変わると同一条件にならず、データの比較ができない。
    ●金属からはできるだけ離すこと。電波時計に内蔵されているアンテナは周囲にある金属の影響を強く受ける。また、人体の影響も 強く受けるので、手に持っての観測は誤差要因が多くなる。
    ●同様の理由で鉄筋が入った建物内部での観測も誤差要因を多くすることになる。

  9. 電波時計の受信タイミング
  10. ●夜間は昼間よりも電離層の影響を強く受ける。

  11. 電波時計と地表からの電磁波に対する影響の位置関係
  12. ●受信地点と標準電波局を結ぶ直線上の変化は観測できる可能性があるが、その線上から離れるに従って 影響は減ることが推測される。言い換えれば観測地点と標準電波局の線上ではない地域の地表からの影響を 電波時計を使って観測することは困難であることが考えられる。

  13. 強制受信の注意点
  14. ●手に持っての受信は人体の影響が大きいので避けること。
    ●強制受信させて観測する場合、受信する時間は毎日同じであること。夜間よりも昼間の方が地表の影響を受けやすい。

  15. 標準電波に影響を与える要素
  16. ●雷 雷は広帯域の電磁波そのものである。観測地点で確認できる雷の影響を確認することは容易であるが、標準電波局 と観測地点の線上で発生している雷雲全てが影響を与える可能性がある。

    ●大気の擾乱 台風、前線(特に寒冷前線)、日の出時刻近辺でよく発生する逆転層(地表付近の温度よりも気温が高くなる現象) などが標準電波の伝達に影響を及ぼす可能性がある。

    ●人工ノイズ 観測地点で常に発生する可能性があるノイズ、たとえば高圧電線、自動車、交通量が多い道路など がある。AMラジオに及ぼす前兆電磁波の影響を参考にされたい。

  17. 電波時計と地震の因果関係


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